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日本舞踊が上手くなるために必要なこと


AIでは答えられない、まだ世に蔓延っていない部分に焦点を当ててみた。

それは「伸び代」を作ること。


人間国宝でさえ、自身のことを「自分はまだまだ」という。

最初は謙遜しているのかと思ったが、自分で芸の天井を作ってしまうことに恐れているのかとも思うようになった。


だから「伸び代」が上手くなるために必要だと思う。


日本舞踊の動きは、人体を構成する200以上の骨と600以上の筋肉の組み合わせを、どのスピード・タイミングで組み合わせて作り出すのかによる。


これだけの組み合わせを連動して意識して踊ることはできないので、ほぼ無意識のうちに動いている。意識できていることはせいぜい手・腕・足・肩・腰といったパーツ。


お稽古という経験から、この骨と筋肉の組み合わせで生まれる動きを、どこまで無意識から「意識」のレベルに認識できるようになれるか。


例えばゴルフでも、肩を右に回すという動作を、右肩を引くのか、左肩を出すのか、どう意識するかによって次の動きに影響を与えて違った結果を生む。


いろんなやり方を試して、伸び代を作る。

そして、答えは一つではない。答えを得られたと思っても、また違う日にはそれが正解ではなくなる。以前できたことを、違う日に同じようにやってみても違う印象を与えてしまうこともあるから。

そういう時に「以前、師匠に教わった通りにやりました」などと言っては伸び代は作れない。また違う組み合わせを考えるだけだ。


体の動きだけではない。

実は、先日のお稽古で、セリフのイントネーションを注意された。

それが、直される前のイントネーションにするように指導されて少し戸惑った。


身体の複雑な組み合わせの上に、セリフの音程の違いまで組み合わせに入れるとなると、本当に複雑だけど、やるしかない。

ここで「以前、このようにしろと教わりました」などと言って思考停止して責任を師匠に押し付けて伸び代を無くしてしてしまってはいけない。


また複雑な組み合わせに挑戦する。

伸び代を作るために・・・



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この執着獅子をお稽古していた時は、まだ青かったなぁ・・・最終的には乗り越えられて今があるのだけれど・・・

ようこそ、藤間都倭子です。
藤間都倭子

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