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日本人論が、日本舞踊の振りの理解に役立つ

  • 1 日前
  • 読了時間: 2分

日本舞踊をお稽古していると、より理解を深めたくなり「日本論」が気になってくる。

柳田國男や折口信夫が見つめた世界は、どんなであったか。郡司正勝はどうか。

様々な本を読んだりしながら、「日本人」を深く理解したいという欲求が深まる。


そうしているうちに、『「縮み」志向の日本人』という本に出会った。

この著者は李御寧という韓国の方なので、西洋からの視点よりも、似たような文化背景にありながら、日本だけに見られる特徴をあげているため、とても説得力がある。


この本では、日本には凝縮させる志向の文化があるとのこと。例えば盆栽や枯山水。職人の技術。それは、扇子の要のような力学が働いているとも。

そして、萩、藤、桜など、小さくて緻密で凝集していいるものが日本人にとって美しいもの。中国や韓国で歌われることはあまりない萩は、万葉集で一番多く歌われた花。

といったことが書かれていて、実に納得できる。時々、ぷっと吹き出してしまう表現などもあり、ぜひ一度読んでいただきたい本である。


そして、ちょうど今、常磐津「廓八景」をお稽古中。

曲の最後の方に「壮大な景色を扇子に映す」という意味を持つ振りがある。

この本を読んでいなかったら、単純に「動作の説明」として受け止めただけだったかもしれない。

しかし、この本を読んでみて、この振りを考えた人の美意識が、こういう日本人の独特の感覚なのかと、時間を超えて昔の日本を追体験したような感覚になった。


以前、歌舞伎評論家の先生のセミナーで、日本舞踊や歌舞伎舞踊には、意味がある振りと、意味がない振りがあり、その組み合わせが踊りを面白くしていると教わったことがある。


そして、意味のある振りの部分では、その意味をちゃんと教えてくださる指導者に出会えることができたこと、先生に踊りを教わることができることの幸せ。伝統芸能を学ぶ奥深さを堪能することができる幸せを感じた。




講談社 「縮み」志向の日本人 

著者 李 御寧(イー オリヨン)

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藤間都倭子

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